胃ろうをしていると介護施設に入りにくい?施設の探し方と費用シミュレーション

胃ろうとは?

口から栄養を摂取するのが難しくなった場合や、食物をのどに詰まらせやすくなった場合に、チューブを利用して胃から栄養をとるためにあける穴を「胃ろう」と言います。胃ろうをしていても安心して暮らせるよう、受け入れ可能な施設の探し方や、費用のシミュレーションをご紹介します。

胃ろうは、口からの栄養摂取が難しくなった人が、胃から栄養を直接注入できるようにあける小さな穴のことを指します。この穴に「胃ろうカルーテル」という装置を取り付け、日常的な栄養摂取を可能にします。

口から食べてもむせて肺炎を起こしてしまう人などに効果的な栄養摂取方法で、鼻からチューブ で行う方法よりも負担が少ないとされています。

胃ろうをしている人は施設に入りにくい?制度が変わり特養は受け入れ増大

2012年4月より、高齢者の特別養護老人ホームにおいて、胃ろうなどの「経管栄養」 のケアを介護士も行うことができるようになりました。それまでは看護師が行う必要がありましたので胃ろうをしている人が入居できる施設が限られていましたが、この改正により選択肢が増加しました。

ちなみに、特別養護老人ホームにおける鼻からの栄養摂取や、腸から栄養を直接摂取する「腸ろう」のケアについては、引き続き看護職 による処置が必要となります。

胃ろうをしている人を受け入れてくれる施設の探し方

胃ろうをしている人は、すべての施設で受け入れ可能なわけではありません。胃ろうに関する処置のなかでも、胃ろうの状態確認、チューブ接続、注入開始は引き続き看護職が行う必要があり、十分な体制が整えられていることが条件となります。適切な施設の探し方をご紹介します。

●病院の担当医に相談する

施設を探す際は、胃ろうの造設を行った担当医に相談してみるとよいでしょう。病院によっては医療ソーシャルワーカーが在籍しており、担当医から連絡を入れてもらうことも可能です。また、ソーシャルワーカーと呼ばれる職種の人が在籍していない病院であっても、別の職種の人が兼任している場合もありますので、一度尋ねてみることをお勧めします。

介護や福祉について、様々なアドバイスを受けることが可能です。

●施設検索サイトで探す

Googleで「胃ろう 介護 施設」と検索すると、介護施設の検索サイトが見つかります。地域を限定することも可能なので、検索していくつか目星をつけたうえで、見学に行ってみると良いでしょう。

その際、不安に思うことをリストアップしておき、見学の日に確認できるようにしておくと、後から施設を比較する際に役立ちます。

胃ろうをしている人が施設に入居した場合の費用シミュレーション

一度胃ろうを増設した後は、継続して栄養剤の費用が掛かります。胃ろうをしている人が介護施設に入居した場合、費用はいくらくらいかかるのでしょうか?

胃ろうから注入する栄養剤は、1mlが1キロカロリー程度であることが多く、1日1,200キロカロリー程度必要となります。この場合、1ヵ月の費用 は20,000円から35,000円くらい必要になるでしょう。

胃ろうの場合、食費が減額される傾向がありますが、施設によっては経管栄養の管理としてコストが発生する場合があります。また、栄養剤を医者が処方し、医薬品扱いとなる場合は医療保険が適用されますが、食料品扱いの場合は実費負担となるケースもあります。

詳細な費用を必ず確認しておくようにしましょう。

胃ろうをしている人が施設を選ぶ際のポイント

●看護師が常駐しているかどうか

看護師が勤務しているが、常駐はしていないという施設も存在します。胃ろうだけであればそれでも問題ないかもしれませんが、胃ろうと併せて頻繁に鼻腔からの痰の吸引が必要な場合などは看護師の常駐が必須となるでしょう。

看護師の常駐は、安心できる大きな要因となります。費用との兼ね合いを見ながら、検討してみてください。

●介護士が胃ろうケアの研修を受けているか

痰の吸引や胃ろうのような経管栄養を介護士が行うためには、「喀痰吸引等研修」が必要です。この研修を受けている介護士がどの程度施設にいるのかも確かめておきたいポイントです。

胃ろうのケアはかつて医療行為とされていたほど技術や知識が必要な仕事です。適切なケアが行える介護士がいる施設を探しましょう。

●事業者が登録喀痰吸引等事業者として都道府県に届け出 をしている

介護士が胃ろうに関する十分な研修を受けていたとしても、事業者が登録を行わなければケアを行うことはできません。施設が登録喀痰吸引等事業者 として登録されているかどうかも確認しておきましょう。

胃ろうをしている人への経済的な支援はある?

胃ろうの造設や交換 は医療行為ですので保険が適用されます。また、栄養剤に関しても、医者が処方するなどして医療保険の対象となる場合はその分金額が安くなります。口から食事をする場合よりも費用が少なく済むケースも見られます。

胃ろうについての知識と経験が豊富な施設を選ぼう

胃ろうのケアは生命にかかわる重要な処置です。十分な知識のある看護師や看護師のいる施設を探し、入居後に安心して暮らせる場所を見つけるようにしましょう。

文/カインドライフメディア編集部

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